まだ駒が決定してない「量子将棋」とは?
昨日あたりからちらっと見かけるようになったワードの一つが、
この「量子将棋」だ。
量子力学、量子論理などにあるについてちらっと聞いたことある人はこのタイトルを聞いただけでどういった将棋なのかはなんとなく想像がつくかもしれない。
まさに、その直感的な想像通りの将棋が、この量子将棋の正体である。
量子論理についてあまり僕自身も詳しくないが、
まったく量子論理について聞いたことないよ!という人向けに量子論理について説明しつつ、この量子将棋とやらを紹介したいと思う。
1.量子力学の『重ね合わせ』がキーワード
どういう意味で「量子将棋」が「量子」というワードを使っているのかというと、『重ね合わせ』というものがキーワードとなる。
この、重ね合わせについて具体的に説明していこう。
超単純に言うと、「矛盾」の状態のことを指す(厳密には、矛盾とは異なるので、単純に矛盾とは勘違いしないでほしい)。しかし、これだと広義的になりすぎるので、もう少し詳しい矛盾状態を説明しよう。
どのような矛盾状態かと言うと、「●という状態▲という状態の両方の状態である」という矛盾。例えばコインが「表と裏の状態」であるということである。さらにいうと、「表か裏の状態のいずれにもまだ決定していない状態」とも言うことも出来る。量子とは、このようにどちらである「重ね合わせ」の状態である、ということだ。
この、どちらでもある「重ね合わせ」の状態である駒を使用するのが、量子将棋なのである。
2.駒が決定してない量子将棋
量子将棋は役割が決定してない駒が従来の将棋のように並んでいる。
初期状態は「歩であり香車とであり桂馬であり銀であり金であり飛車であり角であり王(玉)である重ね合わせの状態」である。そしてそのすべての動きを可能としている(上下左右斜めと桂馬の方向)
駒を動かすことでその駒の役割が決まっていく。
たとえば分かりやすいのは「角」と決まるのは、斜めに2駒以上一度に動かすと、その駒は「角」と決定される、といった具合だ。
ただ、前に一歩動くだけだと、「桂馬」と「角」でない事が決定されただけで、まだそのほかのすべての可能性を持っているということになる。
こうして決定されていくなかである時に王の駒が決定される。その王をとったものの勝ちとなる。
ここまで読んでなんとなく感じた人もいると思うが、従来の将棋とはまた一風変わったゲームとなっており、時間こそかかるものの新鮮なゲームとして体験できるだろう。
ぜひ、実践してみてほしい。
※僕はまだ途中までしか譜面を動かしてないが、時間がある時にがっつりと遊びたいと思う。
===追記の参考になりそうなリンク===
・Twitter/検索「量子将棋」
・量子力学が面白い-西尾泰和のはてなダイアリー
・重ね合わせとは何か?
・将棋ったーβ -量子将棋のルール